高速道路の上りと下りの違いは、路線ごとに決められた起点と終点のどちらへ向かうかです。
上りは起点方面、下りは終点方面を指し、東京方面が必ず上りになるわけではありません。
「旅行で使う高速道路は、どっちが上りなんだろう?」と迷うこともありますよね。
この記事では、上りと下りの見分け方を具体的な道路の例とともに紹介します。
連休中に渋滞しやすい方向や時間帯、出発前に混雑状況を確認する方法も解説します。
帰省や旅行で高速道路を利用する前に、ぜひ確認してみてください。
高速道路の上りと下りの違いは?方向の決まり方を解説
高速道路の上りと下りは、路線ごとに決められた起点と終点によって区別されます。
東京へ向かう道路を上りと呼ぶことが多いものの、すべての路線に当てはまるわけではありません。
まずは基本的な意味を押さえ、方向を間違えやすい道路の例も確認しましょう。
上りは起点方面、下りは終点方面を指す
高速道路の上りは起点へ向かう方向、下りは終点へ向かう方向です。
NEXCO西日本の公式FAQでも、各路線に設定された起点と終点を基準に、上下線の方向を区別すると説明されています。
起点とは道路が始まる地点、終点とは道路が終わる地点のことです。
たとえば、東京から名古屋へ向かう東名高速道路では、東京方面が上り、名古屋方面が下りになります。
名古屋から東京へ移動する場合は、上り線を利用することになるわけです。
ここで覚えておきたいのが、上り・下りは旅行の行き帰りを表す言葉ではないということ。
土曜日の朝、東京から静岡へ旅行するなら、行きは下り線、帰りは上り線を走ります。
ところが、静岡から東京へ出かける人にとっては、行きが上り線で、帰りが下り線です。
同じ道路を利用していても、出発地と目的地によって往路と復路の方向は入れ替わります。
「旅行に行くから下り、帰宅するから上り」と覚えてしまうと、実際の進行方向を間違える原因になります。
自分がどこから出発するかではなく、道路の起点と終点のどちらへ向かうかで判断しましょう。
東京方面が上りとは限らない道路の例外
主要な高速道路では東京方面が上りになることが多いものの、東京がすべての道路の起点になっているわけではありません。
この考え方には、かつて東京を起点として各地へ延びる道路が整備されてきた歴史が関係しています。
現在は道路ごとに起点と終点が設定されているため、東京へ向かう方向だけを基準にすると判断できない路線もあります。
わかりやすい例が名古屋高速道路です。
名古屋高速では、都心環状線へ向かう方向が上り、都心環状線から離れる方向が下りとされています。
つまり、東京ではなく名古屋の都心部を基準に方向が決まるのです。
環状道路には、そもそも上り・下りという区別を使わないものもあります。
代表的な例を整理すると、次のとおりです。
- 名古屋高速の都心環状線:上り・下りの区別なし
- 首都高速の都心環状線:内回り・外回りで方向を区別
- 東京外環自動車道・圏央道:渋滞予測などで内回り・外回りの表示を使用
環状道路を利用するときは、上り・下りだけでなく、実際の案内表示に書かれている方向を確認してください。
「東京方面なら必ず上り」と決めつけず、利用する路線ごとの方向表示を優先しましょう。
高速道路の上りと下りはどっち?具体例と見分け方
自分が利用する高速道路の上り・下りを知りたいときは、路線名と目的地方面を確認するのが基本です。
主要な道路の方向を具体例で覚えておくと、旅行前のルート確認でも迷いにくくなります。
ここでは、東名・東北道・関越道の方向と、初めて走る道路でも使える見分け方を紹介します。
東名・東北道・関越道の上りと下りを一覧で確認
東名高速道路・東北自動車道・関越自動車道では、東京側の起点に向かう方向が上りです。
反対に、東京から離れて各路線の終点へ向かう方向が下りになります。
主要3路線の上り・下りは、次の表で確認できます。
| 高速道路 | 上り方面 | 下り方面 |
|---|---|---|
| 東名高速道路 | 東京方面 | 名古屋方面 |
| 東北自動車道 | 川口・東京方面 | 宇都宮・仙台・青森方面 |
| 関越自動車道 | 練馬・東京方面 | 高崎・新潟方面 |
たとえば、東京から仙台へ帰省するときは東北道の下り線を利用し、仙台から東京へ向かうときは上り線を走ります。
関越道なら、東京から新潟方面へ向かう方向が下り、新潟方面から東京へ戻る方向が上りです。
ドラぷらの公式情報によると、東北道は川口JCT、関越道は練馬ICが起点になっています。
東名高速道路は東京ICを起点としており、東京から名古屋へ向かう方向が下りです。
このように、起点となる場所を知っておくと、どちらが上りなのかを判断しやすくなります。
ただし、主要3路線と同じ考え方を全国の高速道路にそのまま当てはめることはできません。
初めて利用する道路では、路線名と進行方向を個別に確認しておきましょう。
案内標識とルート検索で進行方向を確かめる
高速道路の上り・下りを確実に見分けたいときは、案内標識に表示された目的地方面と、事前に調べたルートを照らし合わせましょう。
たとえば、金曜日の夜に翌日の旅行ルートを調べていて、「このICから入るなら上りと下りのどっちだろう」と迷ったとします。
そんなときは、次の順番で確認するとわかりやすくなります。
- 利用する高速道路の路線名を調べる
- 出発ICと到着ICを指定してルートを検索する
- 経由するJCTや目的地方面を確認し、案内標識の表示と照らし合わせる
上り・下りという言葉だけで判断せず、自分の目的地へ向かうルートを先に確認するのがポイントです。
NEXCO中日本のルート検索では、出発ICと到着ICを指定して、利用する道路や経由するJCTを調べられます。
事前に経路を把握しておけば、実際の運転でも目的地方面の表示を見つけやすくなります。
ただし、インターチェンジによっては、進入できる方向が限られている場合があります。
出発予定のICから希望する方向へ入れるかどうかも、出発前に確認してください。
高速道路には、起点からの距離を数字で示すキロポストという標識も設置されています。
通常の区間では、起点に近づくと数字が小さくなるため、上下線を理解する手がかりになりますが、走行中の進路判断は案内標識を優先しましょう。
高速道路の上りと下りは連休のいつ渋滞する?
高速道路は、大型連休の前半に下り線、後半に上り線が混雑しやすい傾向があります。
ただし、渋滞する方向や時間帯は、連休の日程や利用する道路によって変わります。
実際の渋滞データをもとに、混雑しやすい日と時間帯を確認しましょう。
連休前半は下り、後半は上りが混雑しやすい
ゴールデンウィークやお盆では、連休の前半に下り線、後半に上り線で渋滞が発生しやすくなります。
連休が始まると、都市部から帰省先や観光地へ向かう車が増え、下り方面の交通量が集中します。
休暇の終わりが近づくと、自宅へ戻る車が増えるため、今度は上り方面が混雑しやすくなるのです。
たとえば、東京から静岡へ旅行する場合、出発時は東名高速道路の下り線、帰宅時は上り線を利用します。
同じ日程で移動する人が多ければ、行きも帰りも渋滞に巻き込まれる可能性があります。
一方、静岡から東京へ旅行する人は、行きが上り線、帰りが下り線です。
「連休初日だから下りが混むはず」と思っていても、自分が走る方向によっては混雑の状況が異なります。
旅行の行き帰りと、道路の上り・下りは別のものとして考えましょう。
また、連休前半は下り、後半は上りという傾向は、すべての高速道路に当てはまるわけではありません。
観光地から都市部へ向かう道路や、特定の施設に車が集中する区間では、一般的な傾向と異なる混雑が発生する場合もあります。
渋滞を避けるには、連休全体の傾向だけでなく、自分が利用する路線の混雑予測を確認することが大切です。
渋滞のピーク日と時間帯を実績・予測から確認
大型連休の渋滞は、上り・下りによって混雑のピーク日や時間帯が異なります。
2026年のお盆期間には、全国の高速道路で10km以上の渋滞が312回発生しました。
8月7日から16日までの実績では、下り線の渋滞回数が最も多かったのは8月8日、上り線は8月15日でした。
連休の始まりと終わりに近い日で、混雑する方向が入れ替わった事例です。
2026年の大型連休について、渋滞の実績と事前予測を整理すると、次のようになります。
| 対象期間 | 下りの混雑日 | 上りの混雑日 |
|---|---|---|
| 2026年GW | 5月2日・3日 | 5月4日・5日 |
| 2026年お盆 | 8月8日 | 8月15日 |
| 2026年シルバーウィーク | 9月20日 | 9月21日・22日 |
GWはNEXCO東日本管内の渋滞注意日、お盆は全国の10km以上の渋滞回数が最多となった日、シルバーウィークは首都圏版の予測ピーク日です。
GWとシルバーウィークの日付は事前予測であり、実際にその日に渋滞が最も多く発生したことを示すものではありません。
時間帯については、2026年GWのNEXCO東日本管内の予測が参考になります。
下り線は午前から昼過ぎ、上り線は昼過ぎから夜にかけて渋滞が集中すると予測されていました。
たとえば、連休初日の朝に出発する場合、下り方面の混雑と重なる可能性があります。
帰宅する日の午後も、上り方面の交通量が増える時間帯と重なりやすいため注意が必要です。
ただし、毎年同じ日付や時間帯に渋滞するわけではありません。
年末年始は上下線の混雑する日が重なる場合もあり、2025年末から2026年始の首都圏版では、両方向とも1月2日がピークになると予測されていました。
こうした違いがあるため、実際に移動する日の渋滞予測を確認してから出発時間を決めましょう。
高速道路の上り・下り別に渋滞を確認する方法
高速道路の渋滞を避けたいときは、利用する路線と日時を指定して混雑状況を調べましょう。
出発前に渋滞予測を確認し、当日は最新の交通情報もチェックすると、道路の状況に合わせて移動計画を調整できます。
出発IC・到着ICと日時から渋滞予測を調べる
高速道路の渋滞予測は、NEXCO中日本が提供する「渋滞予測ルート検索」で確認できます。
出発ICと到着IC、利用日時を指定すると、目的地までのルート上で予測される渋滞を調べられます。
上り・下りのどちらが混雑するかを調べるなら、自分が実際に走る区間と日時を指定して検索しましょう。
たとえば、ゴールデンウィークに東京から静岡へ出かける予定なら、出発するICと静岡方面の到着ICを入力します。
帰りの渋滞を調べるときは、出発ICと到着ICを入れ替え、帰宅予定の日時を指定してください。
検索では、主に次の条件を指定できます。
- 出発ICと到着IC
- 高速道路を利用する日時
- 利用する車種
- 必要に応じた経由地点
上り・下りの両方を調べたい場合は、往路と復路を別々に検索すると、それぞれの混雑状況を把握できます。
出発予定の日時に長い渋滞が予測されているなら、別の時間帯でも検索してみましょう。
移動する日時を変えられる場合は、複数の候補を比較することで、混雑の少ない時間帯を選びやすくなります。
ただし、渋滞予測は実際の交通状況を保証するものではありません。
NEXCO中日本の渋滞予測ルート検索には、事故による渋滞が含まれていないため、予測に表示されていなくても混雑が発生する場合があります。
利用予定日の予測だけで判断せず、出発当日の道路状況も確認してください。
出発直前に事故・交通規制などの最新情報を確認
出発当日の交通情報は、日本道路交通情報センター(JARTIC)の道路交通情報サービスで確認できます。
地域や路線を指定すると、高速道路の渋滞状況や交通規制などを調べられます。
地図上で道路の状況を確認できるほか、路線別の文字情報も利用できます。
出発前は渋滞予測と最新の交通情報を組み合わせて確認し、当日の道路状況に合わせて移動しましょう。
たとえば、旅行前日の夜に渋滞予測を確認し、出発当日の朝にもう一度、最新の交通情報を調べる方法があります。
予定していた道路で事故や通行止めが発生していれば、出発時間や利用するルートを見直す判断材料になります。
確認したい情報は、次の3つです。
- 利用する上り線・下り線の現在の渋滞状況
- 事故や工事による車線規制・通行止めの有無
- 目的地までのルートに影響する混雑や規制の状況
JARTICでは高速道路だけでなく、都市高速道路や一般道路の交通情報も確認できます。
高速道路の通行止めなどで別のルートを検討するときにも役立ちます。
なお、道路の混雑は出発後にも変化するため、事前に調べた情報と実際の状況が異なる場合があります。
渋滞を避けようとして無理に速度を上げたり、急な車線変更をしたりしないようにしましょう。
走行中に交通情報を確認する必要がある場合は、安全な場所に停車してから操作してください。
高速道路の上りと下りの違いを押さえて迷わず移動
高速道路の上りと下りは、それぞれの路線に設定された起点と終点を基準に決まります。
自分が走る方向を正しく把握し、渋滞する日や時間帯を確認しておけば、帰省や旅行の予定を立てやすくなります。
上りは起点へ向かう方向、下りは終点へ向かう方向です。
東名・東北道・関越道などでは東京方面が上りになりますが、名古屋高速のように別の都市を基準とする道路もあります。
初めて利用する路線では、目的地方面の案内標識とルート検索を使って進行方向を確かめましょう。
大型連休は前半に下り、後半に上りが混雑しやすいものの、道路や日程によってピークは異なります。
出発日時を決める際は、利用する区間の渋滞予測と当日の交通情報を確認してください。
まずは出発ICと到着ICを指定し、往路と復路それぞれの進行方向と混雑状況を調べるところから始めましょう。


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